ゼロ金利が解除されたから固定金利が有利?

ゼロ金利が解除されたから金利変動に備えて固定金利住宅ローンを組もう。最近、テレビでこんな話がよく聞かれます。

これも、ぱっと聞くと、ゼロ金利が解除された状況下では、固定金利借入のほうが変動金利借入よりも有利というように聞こえるかもしれません。

でも、実際には、固定金利借入と変動金利借入では、(少なくとも理論的には)借入時点では有利不利はありません。

先行きの金利上昇期待に基づき固定金利の金利水準も高くなってしまう金利変動により固定金利の金利水準が高くなる

ゼロ金利が解除された、ということは、皆、先行き金利上昇を見込むはずです。そうすると、その金利上昇を織り込んで、固定金利の利率が上昇してしまうのです。

つまり、ゼロ金利が解除されてから固定金利住宅ローンを組んでも、先行きの金利上昇を織り込んだ結果、すでに、固定金利の水準は高くなってしまっているのです。


固定金利住宅ローンは金利上昇時に利息返済額を増加させない効果(リスク回避効果)はありますが、だからといって、それが利息返済額を減らす効果を持っているわけではないことを肝に命じてください。